のめりこめ、震えろ。

2025年は新年別注のバリエーションはそこまで豊富には用意出来ませんでした。まだまだ僕達も手探りな状態だったので、別注を仕込める程の余裕があまり無かった。しかし、2026年は盛り沢山。こんなにも別注が揃う事に現場も楽しみにしています。そんな中で、あのブランドからも作ってもらいました。

生地・柄・形・ディテールまで全て1から作ったシャツです。かなり時間をかけたし、もしかしたら年始に間に合わない可能性も十分あった中で何とか間に合わせる事が出来ました。

冬本番の時期でリリースとはなりますが、気が付けばすぐに春がやってくるし、夏も長いので、オールシーズン着れる生地を選ぶ所から始まりました。地厚なものはダメだし、薄すぎるものもダメ...。素材も天然繊維と化繊が良いバランスで混紡してないと快適さとイージーケアの面で良くない...。

ブランド側のオフィスに何度も伺わせて頂き、やっと見つかったのがポリエステルにウールを入れた生地。シャリ感と保温性、速乾性を兼ね備えたオールシーズンいけちゃうやつ。やっと見ける事ができ、ひと段落していましたが、次は柄と色味をどうしようかと。

178cm/60kg (Size・M)

この生地に複雑な柄やカラーは入れられないという生産上の都合もあり、ここで一番悩んでいたのを覚えています。

スタッフ全員で話し合いを重ねて、決まったのがギンガムチェック。サンプルになるものを探していた時に、目に留まった某メゾンブランドのパープルギンガムがめちゃくちゃツボだったので満場一致で今回のものに決定。ギンガムにありがちなイナタさは上品な生地感とドレスシャツ縫製で違和感無く馴染む仕上がりに。

良い意味で想定外だったのが、熱を加え染める際に、ウール側が縮んでシボ感を生み出しており、ウールシアサッカーという不思議な生地が出来上がった事。肌離れがますます良くなり、着心地も最高になりました。柄に凹凸が出来て、表情のある独特なギンガムになっているので、是非店頭でご覧になって頂きたいところ。

サイズ感は、緩すぎない丁度良いフィット。柄とカラー、あとはポケットディテールが相まって一枚でも、中に仕込んでも新鮮に映ります。

ワークシャツという事でボタンは猫目の貝蝶釦を使用し、クラシックさとブランドらしい洗練された雰囲気に。肩幅から裾に向かってストンと落ちるシルエット、袖のギャザー、ドレス縫製と、抜かりのないLOFTMAN TOKYOだけのスペシャルなシャツが完成しました。

別注を作る際に、こんなに時間をかけてのめり込んだのは初めてでした。決して今まで手を抜いていた訳では無くて、こんなにも自由に1から出来るのが初めてだったので、とことん詰め込みました。結果、震える程に良いものを作る事が出来たし、自信を持って皆様にお勧めできるシャツに仕上げることが出来たと思う。

発売日に関しては、店頭、オンラインサイト共に2026年1月3日(土)より発売開始。店頭はオープン時刻である11時より。オンラインサイトは12時より発売開始となりますので、お間違えのない様にお気をつけ下さい。店舗の通信販売もお受け出来ますが、混み合った場合すぐに対応する事が出来ない可能性が御座いますので、そちらだけご了承頂ければと思います。

新年のめでたい日にこのシャツを皆様にお披露目出来ることを楽しみにしています。