アメリカ南西部、ニューメキシコ州チマヨ
サンタフェから北東へ車で1時間弱、赤土の大地に佇む小さな町に、ひっそりと存在感を放つ織物工房があります。
ORTEGA’S (オルテガ)
この名は、単なるブランドではありません
スペイン系入植者の血を引くオルテガ家が、19世紀中頃から150年以上にわたり継承してきた伝統手織物の象徴です。
チマヨ織は、ナバホ族のラグとスペイン伝来のサルぺ帯織が融合して生まれた独特のテキスタイル文化となっており、生活の中で用いるラグやブランケットとして織られていたものが、やがてベストという形を得て、洋装の世界にも昇華していきました。
この変遷を可能にしたのが、他でもない「オルテガ家」でした。
一着のチマヨベストは、旧式のシャトル織機を使い、熟練の織子たちの手によって丸一日以上の時間を費やして製作されており、
そのため大量生産など到底不可能...
一点一点が手仕事による“工芸品”であり、同時に唯一無二の個体となっております。
中央に配された幾何学的な文様(センターダイヤモンド)は、自然界の調和や部族の宇宙観を象徴しており、柄や配色に
“作り手の精神性”が宿るとも言われています。
現在、オルテガ一族による本格的なチマヨ織は、実質的に生産数が極限まで縮小されております。
「伝統を身にまとう」それは単なる懐古趣味ではなく、過去と現在を繋ぐキーアイテム。
当店では、サイズ、カラー違いの2点のみの
極少量入荷となりますため、ぜひ実物をご覧いただき、その風格と物語を感じていただければ幸いです。