自分にとってNEEDLESはヒッピーの教科書のような存在で、20代の頃に憧れてのめり込んだ70’sファッションには欠かせないブランドでした。
刺激的でエッジの効いたアイテムが「着てみたい」と率直に思わせてくれ日々着こなせるように挑戦していたのを覚えています。
もちろん今でも好奇心を生んでくれる大好きなブランドの一つです。
個人的に前職は音楽関係に勤めていたこともあり、音から魅力を感じる服は大好物でNEEDLESから知った音も数多くあります。
何年か前に雑誌のインタビュー記事でデザイナーの清水慶三氏が「スタイルを作る、ということ」と語られており、当時感銘を受けました。
音楽ジャンルのミクスチャーやオルタナティブ成立するように、服においても異なるジャンルを上手くミックスして新たなスタイルを作り上げる事ができるのだと未熟ながら自分なりに解釈してスタイルを作る楽しみを覚えました。
その人それぞれのスタイルに共感できる人が増え浸透していくと、新ジャンルとして世間が受け入れてくれるのかもしれません。
前置きが長くなりましたが、自分はフリンジ付きのブーツカットタイプのトラックパンツを選びました。
まず素材と大胆な素材使いに目が入ってしまうのですが、そして今となれば珍しくないアイテムかもしれませんが、自分としては「ブーツカットのジャージ!?」というだけで衝撃的で「しかもフリンジ付き!?」と思ってしまうのですが、これがNEEDLESが創造した新ジャンルのだと痛感しました。
当たり前のように存在するものも必ず0から1になった瞬間があり、1から少しずつ100、そして1000、10000へとなり定番として認知されていくもので、アンダーグラウンドな存在も人々に認知され時代を超えればオーバーグラウンドになり得るのだと。
ジーパンを生んだLEVI’Sも0から1になり、人々のワードローブに欠かせない存在になったのだと思うと「トラックパンツはジーンズになり得る」と自分は思いました。
PEACEとプリントされたご機嫌なTシャツに、存在感のあるバティック柄の化繊のジャケット。
帽子はもちろん大きめのハットに、足元は脱ぎ履きしやすいスリッポン。
今の自分ならこう着ます。