本当は誰かに教えたいこと / 「アーティス…ト?」

Blogの題名をどうするか…
というのはいつも悩みの種なのですが、個人的な感覚で、珍しく今回はスムーズに決まったと思いながらこうしてBlogを書いています。

 

 

洋服の仕入れ業務を続けていると「デザイナー」はもちろん「クリエイター」「アーティスト」といった方々に出会う事がしばしばある。

僕も稀に商品の“別注”などを企画する事があるのだが、やはり「デザイナー」や「クリエイター」と呼ばれる方々が生み出すモノと比べると“真面目すぎる”仕上がりになってしまう。
「何が違うのだろうか?」とよく考えるのだが、当然答えなんて出るはずもない…

思えば「企画」にせよ「買い付け」にせよ、中々自分の殻を破れず日々葛藤している。

 

そういうような事を考えて悶々としながら、ふと店頭でお客様に接しているスタッフの接客を遠くから耳を立てて聞いていると、終始洋服とは全く関係のない話で楽しそうに盛り上がり、そのまま商品を購入して頂いている姿を見る事がよくある。
方法は様々だが、楽しそうな雰囲気を作り出している。(もちろん時には不快にさせてしまう事もあるのだろうが…(笑))

そんな店頭の様子を見ていると「スタッフ」の魅力は非常に理解出来るのだが、それでは「商品」の魅力というのはなんなのか?と、また悶々と考えを巡らせてしまう事が良くある。
そういった時、僕はお客様に伝えてくれているスタッフに頼りきっている気がして、もっと魅力的な商品をまだまだ探さなければ!と強く思ったりする。

 

と、そんな僕の仕入れに対して燃える流れの話は置いておいて…
自分で言うのもなんだが、僕の接客は「真面目」で面白味に欠ける。

これは数年前に実際にあったことだが、顧客様とスタッフの会話で…

 

スタッフ「どちらからいらっしゃったんですか?」

お客様「白川郷辺りから来ました。」

スタッフ「シラカワゴウ?船でいらしたんですか?凄いですね!!」

 

遠目から聞き耳を立てて様子を伺っていても、その場の空気は一瞬凍っていた…

白川郷がなぜ船に……まさか!「シラカワ号!!」

その周囲にいた人々が一瞬の沈黙を経て理解した瞬間、その場の全員を巻き込んだ爆笑が起こった。洋服屋の中にいるとは思えないような大爆笑だったのを今でも覚えている。
少し離れた所で聞いていて、内心「イラッ」としていたのは、きっと僕だけだろう(笑)

 

しかし、そんな事があってもその後もそのお客様には楽しみながら買い物をして頂いて、満足な表情でお店を後にして頂いていた。
そして現在も交流を持って頂いている。

「僕なんかでは到底敵わない…」そんな風に心底思ったものだ。
それと同時に僕が如何に「ベーシック」な人間なのかを痛感させられた瞬間でもあった。

思うのだが、「商品の仕入れ」というのは、容易に真似する事が出来るのかもしれないが、「接客」というのはそうはいかない。“真似をする”という事は中々出来ない。
まさに「アーティスト」のそれだ、と仕事の中で「接客」が一番苦手な僕は思ったのだった(笑)

 

 

すでに次のシーズンの仕入れが始まっている。
店頭で眩いばかりに個性的に強く輝く「アーティスト」達に必要とされる“大道具”を次のシーズンもしっかりと用意したいと思案中の毎日である。

 

にしても「シラカワ号」て……

 

 

PRESS NAKANISHI

本当は誰かに教えたいこと / 「LOFTMAN」

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2017.05.17Detail>>