本当は誰にも教えたくないもの / THE INOUE BROTHERS…編

つい最近まで口を開けば「暑い、暑い。」と言っていたが、いつの間にか店頭では「NECK WEAR」が並んでいます。

今シーズンは「THE INOUE BROTHERS…」に別注させて頂いた「NECK WEAR」は店頭でも皆様からも好評でとても感謝しております。

今回のBOLGは「THE INOUE BROTHERS…」に依頼した「マフラー」、、、の話を少しお付き合い下さい。

 

 

「別注!」「別注!」とうたっていても特別にたいそれた事はしていない。笑

「THE INOUE BROTHERS…」のアイテムの中でも僕は勝手に「名作」と思っている「マルチカラー」の織物に昔から僕が個人的に使用していたベーシックな「アイルランド」の手織りの「マフラー」の寸法を参考にしてサイズの変更を依頼させて頂いただけである。笑

僕は一年中首に何かを巻いている。「綿」は勿論であるが素材も「麻」「絹」「絨毛」も様々である。「ルックス」的な観点からの意識は薄く真夏以外に首元の開いたスタイルをしていると情けない話しであるが頻繁にコンディションを崩してしまう為である。

「本当は誰にも、、、、、」な話しではあるが「ルックス」的な観点が希薄な為に「巻き方」のバリーションもとても少ない。「僕は、着こなしのバリエーションも少ないのですが。笑」

そのような面倒臭がりの僕のワンパターンな「巻き方」をとある顧客様が「お!中西君、今日も面倒臭がっていつもの「オヤジ巻き」してるねぇ〜」と、お声をかけて頂いた。

三秒もあれば巻けるこの巻き方、、、、、、「オヤジ巻き」と言うの!?

「オヤジ巻き」このネーミングも気に入ってしまい僕はすかさずその「言葉」を頂いた訳である。面倒臭がりの僕には最高な「オヤジ巻き」ではあるが、面倒臭がりなりに拘りはある。

三秒で巻ける「オヤジ巻き」は巻いた時の首の収まりが重要な為に「着用している洋服の首回りのディテール」や巻き物の「素材や織方や寸法」で首周りの収まりが変化する。「ま、、、巻き方を変えれば良いだけの話しではあるのだが」三秒で仕上がるシンプルな巻き方は自然体でいられてとても落ち着くのである。

初めて「THE INOUE BROTHERS…」のマルチカラーを見た時はすぐに欲しくなり首に巻いたが「85cm × 200cm」以上しか無くて。「オヤジ巻き」を使用するには僕には少しボリュー感が強過ぎる「大判サイズ」であった。

僕以外のスタッフはとても似合っていて羨ましく昨年は眺めていた。その後もどうしても魅力的な色彩を持つ「マルチカラー」は諦めきれずにいたので、ある日の「THE INOUE BROTHERS…」とミーティングで「オヤジ巻き」の話をしていると二人も「ネーミング」を気に行ってくれて、「オヤジ巻き」サイズを作ろうよ!となった訳である。

「THE INOUE BROTHERS…」のマルチカラーの織物は「アルパカ」の獣毛であるために粗野な「ウール」が持つ様な弾力感や「バルキー」なボリュームが現れにくく、同じ「手織り」の織物でもペルーと見慣れた英国の「手織り(ツイード)」では少し織の甘さも違う感じがする為に、僕の手持ちの巻き物をそのままの寸法にしてしまうと首に巻いた時にボリュームが足りなく少し寂しい印象になってしまうので、「ウール」や「カシミア」に使われる寸法よりも10%程大きく依頼した。

こうして店頭での顧客様との会話から生まれた企画になった訳で、、、、、。接客は苦手ながらもやはり仕入れのヒントは常に店頭に沢山眠っている事に気付かされる。

この「オヤジ巻き」サイズだが、、、、、、、喜んで購入してくださる方はやはりその名の通り「オヤ、、、、、」が圧倒的に多く「女性」には殆ど響いていないのも見ていて楽しい。

 

 

しかしサイズはさておき、この「THE INOUE BROTHERS…」のマルチカラーは元々は「ペルー」の伝統的なトライバルデザインである。オリジナルは「ストライプ」が多いが現地に二人が足を運んだ際に「チェック」にしてみようと試みた結果がこの「独特」のデザインを生んだのである。伝統的なデザインが「THE INOUE BROTHERS…」によってデザインをしなおされたのある。

「しかも。チェックの大きさはその時たまたま足元に落ちていたCDケースの大きさらしい。笑」

 

 

数年前、知人であるプロダクトデザイナーとの会話で「デザインには昔から当たり前の様に(Re、デザイン)というカタチがあり、巷でよく耳にする(パクった、パクられた)という話はナンセンス」という内容であった。

デザインの世界でさえも「パクった。パクられた」という話に意味が無いなら、洋服の仕入れなんて更に「パクった・パクられた」なんてナンセンスな気もしてしまう。

「勿論、商品の構成やスタイルは全く別の話しではある」。

僕は個人的な考え方では、現在ではインターネットで誰でも情報は吸収できる訳なので、一番最初に仕入れた事はさほど重要では無くどちらかと言えば仕入れるタイミングの方が重要な気もする。

稀に「提案するのが早すぎたとの会話を耳にするがこれだけ移り変わりが激しい中では早いも遅いも同じである様な気もする」。

更にこれも個人的に思いであるが「Re、デザイン」「Re、バイイング」にしても先人に敬意を払えるかどうかがとても重要な気はする。あくまでも敬意を持って「参考」にさせて頂く気持ちは必要なのかな?と若輩者の僕が言うのも大変に恐縮なのだが。

「THE INOUE BROTHERS…」はペルーの人々にとても「敬意」を抱いているからこそこの「マルチカラー」も誕生したはずだ、、、、、、と信じたい。笑

僕も他人を「参考」にするばかりでは無く他人から「参考」して頂けるぐらい立派な人間になりたいものである。笑

まだまだ道のりは「ペルー」の荒野よりも険しい、、、、、